2012年3月23日金曜日

『生きてゐればこそ(As long as the living)』(時はめぐり・Time to patrol)作詞 村崎 文男作曲 高秋美樹彦

 生きて行くのは樂しい事ばかりではなく、時には立直れさうもない場面に遭遇する事があつたりします。
 この曲はそんな人生に挫折したり、惱んで苦しんだり、絶望して死んでしまひたいと思つた時、少しでも癒しになればと思つて作りました。
 始めは『時はめぐり(Time to patrol)』といふ題名(タイトル)でしたが、さういふ事もあつて『生きてゐればこそ(As long as the living)』と改め、最初のは副題として殘すことにしました。
 理由の一つは若者の自殺の報道を見た事と、もうひとつは店のお客さんの奥様が若年性アルツハイマア病でご主人が苦勞してゐる姿を見た事が切掛けでした。
 さういふ人に對してはどうして良いのか解らず、せめてこんな事で息拔きが出來ればと考へました。
 だから曲の最後の『END』は敢て省きました。


§


『生きてゐればこそ(As long as the living)
(時はめぐり・Time to patrol
作詞 村崎 文男
作曲 高秋美樹彦








一、どんなにつらくても時はめぐり
傷ついた心も癒される
  生きてさへゐるなら別れても
  いつかはまた出逢ふこともある
  風の日 雨の日
  花散り 花は咲き
  移ろふこの世に流されても
  人がただ大人になり
  皺を刻むだけでなく
  たとへ離れ離れでも
  絆は斷ち切れない

二、多くの人が生まれた
時は母や父に圍まれ
それにつながる祖母や
祖父の先にも似た人がゐる
そして未來にゐる君やあなたに
命紡ぐ私がゐる
すべての人が必要とされて待つてる
君は父で祖父で
あなたは母で祖母で
時を感じたら過去と未來に
生きてゐるのと同じ事

三、貴方のゐない部屋 慣れさうもなく
ひとりで暮らす日を耐えてゐる
川面に映された雲が行き
若さを止めておく術もない
いつでも現在が過去だとするなら
未來は現在といへる筈
何かを忘れ去つても
恥づかしいことではなく
何事もなかつたやうに
だから生きて行けるもの




§














 譜面の最初の時計の音はバラバラ鳴つてゐるが、やがてそれぞれの人の時間がひとつに収斂(しうれん)して、強い絆になつて行く感じを表現しました。











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